夏の高校野球などは一発勝負のトーナメントとして地方大会、甲子園も知られていますが大学野球は基本的にリーグ戦形式での試合となります。
試合数こそ少ないもののプロ野球に近く、決まった相手との対抗戦という構図が組まれています。
全国には26の大学野球連盟があり、連盟及び傘下の地域ごとにリーグ戦を展開します。
そのなかでは東京六大学野球のように固定チームで戦うリーグよりも、2部以下の下部リーグを擁して入替戦によって各リーグの参戦を決定している方が多いのです。
また、各リーグ優勝校が出場する全国大会ではトーナメント戦となるなど、その仕組みはやや複雑ながらその分面白さがあります。
リーグ戦では2先勝による勝ち点方式を採用する連盟が多いものの、勝率制にしても負けても優勝の可能性を残すことがあるために状況ごとに独特の戦い方が求められます。
野球の応援文化発祥ともいえる大学野球は、試合だけでなく校風や球場の雰囲気もプロ野球や高校野球と違う格式も味わうことができる貴重なカテゴリーです。
北海道、東北地方
地方リーグの雄・東北福祉大に続いて各地区に全国レベルの強豪校が出現
⇒【大学野球】北海道・東北地区、チームの特徴と実績などを紹介!
北海道学生野球連盟
レベル
- 旭川大学
- 東京農業大学北海道オホーツク
- 函館大学
- 苫小牧駒澤大学
- 北海道教育大学函館校
- 北海道教育大学旭川校
- 帯広畜産大学
- 室蘭工業大学
- 釧路公立大学
- 北見工業大学
- はこだて未来大学
北海道内で主に札幌周辺以外の加盟校で構成されるリーグです。
そのため、函館から網走に至るまで広域に渡るのでリーグ戦から遠征を伴うハードな環境で1部リーグは勝ち点制ではなく2戦総当たりの勝率制です。
また北海道東海大、道都大紋別などかつての上位校は札幌エリアへの校舎集中で札幌学生リーグへ移籍するなどの経緯がありましたが、東農大北海道オホーツクが毎年全国の常連となってプロ野球選出も多く輩出しています。
- 井口和朋(東農大北海道・日本ハム)
- 周東佑京(東農大北海道・ソフトバンク)
- 佐藤達也(北海道東海大・元オリックス)※在学時はこのリーグ所属
札幌野球学生連盟
レベル
- 東海大学札幌キャンパス
- 北翔大学
- 札幌大学
- 北海学園大学
- 星槎道都大学
- 北海道大学
- 北海道教育大学札幌校
- 札幌大谷大学
- 小樽商科大
- 札幌国際大学
- 札幌学院大学
- 北海道教育大学岩見沢校
- 北星学園大学
- 酪農学園大学
- 北海道文教大学
- 北海道科学大学
- 北海道医療大学
- 北海道情報大学
北海道内で主に札幌周辺エリアの大学によって構成されるリーグです。
2戦総当たりの勝率制。試合会場はプロ野球でも使用実績があり、高校野球の主会場である札幌円山球場、また札幌ドームでも数試合実施することがあります。
90年代頃までは道内からの選手が占めるチームが多く、全国大会での実績はやや乏しい状況でしたが、道外選手も多い東海大北海道、道都大(ともに当時名称)がこのリーグに移籍すると上位進出を果たしています。
- 福田俊(星槎道都大・日本ハム)
- 大累進(道都大・元巨人)
- 齊藤誠人(北海道教育大岩見沢校・西武)
北東北大学野球連盟
レベル
- 八戸学院大学
- 富士大学
- 青森大学
- 青森中央学院大学
- 岩手大学
- ノースアジア大学
- 盛岡大学
- 弘前大学
- 八戸工業大
- 秋田大学
- 青森公立大学
- 岩手県立大学
- 秋田県立大学
- 秋田看護福祉大学
- 岩手医科大学
- 北里大学
青森、秋田、岩手の3県にある大学で構成されるリーグです。
かつては国立大学中心であったことや、東北から全国大会に出場するには東北福祉大が君臨する仙台六大学等から1つの代表枠を競うために実績は乏しいものでした。
90年代になると青森大が全国から選手を集めて強化すると大学選手権でも上位に進出し、続いて八戸学院大(当初は八戸大)、富士大が同様に実績を残しています。
因みに青森大は青森山田、八戸学院は八戸学院光星高校という高校野球の強豪と系列関係にあるため大学野球でもライバル関係を築いています。
- 細川亨(青森大・ロッテ)
- 秋山翔吾(八戸大・西武)
- 山川穂高(富士大・西武)
- 外崎修汰(富士大・西武)
仙台六大学野球連盟
レベル
- 東北福祉大学
- 仙台大学
- 東北学院大学
- 東北工業大学
- 東北大学
- 宮城教育大学
名前の通りに、仙台周辺の6校のみで構成されています。
そのため、宮城県内で後発の大学は南東北大学リーグに加盟しました。何といっても盟主といえるのは全国優勝経験豊富な東北福祉大で、試合会場も同校の専用球場でほぼすべての試合を行います。
また、リーグ戦でも各校応援団、有志による応援が展開されており東京六大学を意識した運営です。2000年代以降は東北学院大や体育系である仙台大も東北福祉の牙城を崩して優勝すると、プロ野球選手を輩出しており全体レベルも向上しています。
- 金本知憲(東北福祉大・元阪神)
- 佐々木主浩(東北福祉大・元横浜)
- 矢野輝弘(東北福祉大・阪神監督)
- 岸孝之(東北学院大・楽天)
南東北大学野球連盟
レベル
- 東日本国際大学
- 石巻専修大学
- 福島大学
- 東北公益文科大学
- 日本大学工学部
- 山形大学
山形、福島の2県構成で大学野球では実績としては後発の地であり、連盟単独の出場権が認められたのは全国で最後の1999年です。
それまでは仙台六大学と決定戦のため、東北福祉大に阻まれていました。当初は国立大中心で戦績も全国では奮わなかったものの私立の東日本国際大が東北~関東強豪校からの選手獲得と強化で全国常連になるとベスト4も経験。
しかしながら、東日本大震災の影響で開催を縮小したほかに数校が部員減少など事情によって脱退、休止などで2部リーグは廃止。試合は2回戦総当たりの勝率制。
- 粟津凱士(東日本国際大・西武)
- 高橋敏郎(石巻専修大・元ヤクルト)
関東、北信越
大学野球のルーツ東京六大学、実力の東都以外にも全国的な強豪が揃う
関甲新学生野球連盟
レベル
- 上武大学
- 白鴎大学
- 平成国際大学
- 新潟医療福祉大学
- 山梨学院大学
- 常磐大学
- 関東学園大学
- 作新学院大学
- 松本大学
- 宇都宮大学
- 信州大学
- 茨城大学
- 群馬大学
- 山梨大学
- 群馬パース大学
- 埼玉大学
- 高崎経済大学
- 長野大学
- 東京福祉大学
北関東~甲信越の7県の加盟校がある広域リーグです。
90年代以降に関東学園大、上武大、白鴎大など新興私立が次々に強化すると上武大は大学選手権優勝を果たし、その前後も度々上位に進出しています。
また加盟まもなくリーグ上位に定着した新潟医療福祉大も含めて毎年のようにプロ野球へ選手を輩出しており、スカウトや関係者が注目する玄人好みのリーグです。
1部リーグだけでも群馬、栃木、山梨など移動面での大変さも乗り越える意気が打倒・東京地区という構図を生み出しています。
- 井納翔一(上武大・DeNA)
- 岡島豪郎(白鴎大・楽天)
- 高梨裕稔(山梨学院大・ヤクルト)
- 笠原祥太郎(新潟医療福祉大・中日)
千葉県大学野球連盟
レベル
- 国際武道大学
- 中央学院大学
- 城西国際大学
- 千葉経済大学
- 東京情報大学
- 千葉工業大学
- 敬愛大学
- 清和大学
- 千葉商科大学
- 帝京平成大学
- 淑徳大学
- 日本大学生産工学部
- 東邦大学
- 千葉大学
- 麗澤大学
- 秀明大学
- 開智国際大学
- 東京理科大学野田
- 東京成徳大学
- 千葉科学大学
千葉県内の大学のみで構成されるリーグ。
90年代以降に東海大系列で体育系大学である国際武道大が躍進しましたが、中央学院、東京情報、城西国際とそこに対抗する構図でリーグ戦でも激戦が展開されています。
また国際武道大、中央学院は大学選手権で準優勝という戦績を2010年代に残しておりリーグ悲願の全国優勝も間近といえるような戦力を整えています。
リーグ戦は千葉マリンスタジアムを使用する節もあり、注目度は高まっています。
- 宇佐見真吾(城西国際大・日本ハム)
- 西野真弘(国際武道大・オリックス)
- 秋吉亮(中央学院大・日本ハム)
- 高橋光信(国際武道大・元阪神)
東京新大学野球連盟
レベル
- 創価大学
- 東京国際大学
- 流通経済大学
- 共栄大学
- 杏林大学
- 東京学芸大学
- 高千穂大学
- 首都大学東京
- 駿河台大学
- 東洋学園大学
- 日本大学生物資源科学部
- 日本工業大学
- 工学院大学
- 東京外国語大学
- 淑徳大学埼玉キャンパス
- 東京農工大学
- 東京理科大学
- 文京学院大学
- 東京電機大学
- 電気通信大学
- 東京海洋大学
- 東京工科大学
- 国際基督教大学
東京を中心に茨城、埼玉等も含む多くの加盟校を抱えるリーグです。
国公立大学が多数あるうえ、新規加盟も積極的に受け入れてきたことで加盟校の変遷は激しい歴史です。
盟主といえるのは80年代以降優勝を続ける創価大で、そこにラグビー等も強い流通経済大、東京国際大などスポーツ強化校が覇権を狙う勢力図になっています。
これらの大学は全国でベスト4~準優勝までは経験しており、プロへも多くの選手を輩出しているため他リーグもその動向を注目しています。
- 小川泰弘(創価大・ヤクルト)
- 小谷野栄一(創価大・元オリックス)
- 石川柊太(創価大・ソフトバンク)
- 栗山英樹(東京学芸大・日本ハム監督)
東京六大学野球連盟
レベル
- 明治大学
- 法政大学
- 早稲田大学
- 慶応義塾大学
- 立教大学
- 東京大学
日本最古の大学野球リーグであり、早稲田-慶応の早慶戦を含めてかつてはプロ野球よりも高い注目度を誇っていました。
特徴としては全国的にも知名度の高い6校の固定リーグ、大学野球の聖地・神宮球場で週末開催という好条件で観客数も他リーグより抜けた存在。
平成以降は全国各地に強豪大学が続々と生まれ、マークされましたが東大以外の各校は推薦制度の整備と人気で再び実力も全国大会で上位に進出するようになり、名実ともに大学野球をリードしています。
- 星野仙一(明治大・元中日)
- 長嶋茂雄(立教大・元巨人)
- 高橋由伸(慶応義塾大・元巨人)
- 江川卓(法政大・元巨人)
- 青木宣親(早稲田大・ヤクルト)
東都大学野球連盟
レベル
- 東洋大学
- 亜細亜大学
- 中央大学
- 駒澤大学
- 立正大学
- 青山学院大学
- 国学院大学
- 専修大学
- 日本大学
- 国士舘大学
- 拓殖大学
- 東京農業大学
- 大正大学
- 学習院大学
- 芝浦工業大学
- 順天堂大学
- 成蹊大学
- 一橋大学
- 東京都市大学
- 上智大学
- 東京工業大学
東京六大学野球都並ぶ歴史を持ち、早くから強化した大学も多くあるため実力の東都として名高いリーグです。
試合は平日開催ながらリーグ戦全てを原則として1部リーグは神宮球場を拠点にしています。
全国大会での実績はもちろん、プロ野球にも即戦力となる多くの選手を毎年送り出しているためプロ関係者も必ずチェックしている実力派といえる存在。
また2部リーグにも同様の強豪大学が揃うため、入替戦も注目度が高く戦国東都という異名を誇っています。
- 中畑清(駒澤大・元巨人)
- 達川光男(東洋大・元広島)
- 井口資仁(青山学院大・ロッテ監督)
- 阿部慎之助(中央大・巨人)
- 松田宣浩(亜細亜大・ソフトバンク)
首都大学野球連盟
レベル
- 東海大学
- 日本体育大学
- 帝京大学
- 筑波大学
- 武蔵大学
- 大東文化大学
- 桜美林大学
- 城西大学
- 明治学院大学
- 獨協大学
- 東京経済大学
- 玉川大学
- 成城大学
- 明星大学
- 足利大学
- 日本ウェルネススポーツ大学
歴史としては東都大学リーグから独立した経緯もあり、東都に次ぐ実力派です。
特に東海大は系列高校から選手の入部が続き常に優勝に絡んでいます。原辰徳の在学中は親子鷹として高い注目度を呼びました。
かつて川崎球場を中心とした試合会場は関東全域を転戦しています。
また新規加盟も2000年以降は積極的に受けれており、2部リーグもグループ別にするなど新たな取り組みも展開しており今後の動向に注目です。
- 原辰徳(東海大・巨人監督)
- 菅野智之(東海大・巨人)
- 里崎智也(帝京大・元ロッテ)
- 藪恵壹(東京経済大・元阪神)
- 小林雅英(日本体育大・元ロッテ)
神奈川大学野球連盟
レベル
- 神奈川大学
- 関東学院大学
- 横浜商科大学
- 神奈川工科大学
- 桐蔭横浜大学
- 横浜国立大学
- 鶴見大学
- 松蔭大学
- 横浜市立大学
- 東京工芸大学
- 田園調布学園大学
- 防衛大学校
神奈川県内の大学のみで構成されるリーグです。
加盟校は変遷があるものの歴史は長く、神奈川大、関東学院大が2強としてリードしていました。
試合は横浜スタジアムも使用しています。
また桐蔭横浜大は系列に桐蔭学園があり2000年代になって創部、加盟するとすぐにリーグ上位校となってリーグで初めて明治神宮大会制覇も成し遂げました。
エリア、加盟校数は限られていながらも実力を備えたダークホース的な存在です。
- 東名大貴(桐蔭横浜大・オリックス)
- 岩貞祐太(横浜商科大・阪神)
- 足立祐一(神奈川大・楽天)
- 河原隆一(関東学院大・元横浜)
北陸、東海
80年代以降やや停滞の愛知大学野球と躍進著しい新興の東海地区大学野球連盟
⇒【大学野球】東海・北陸地区、チームの特徴と実績などを紹介!
愛知大学野球連盟
レベル
- 愛知工業大学
- 愛知学院大学
- 中京大学
- 中部大学
- 愛知産業大学
- 名城大学
- 名古屋商科大学
- 同朋大学
- 日本福祉大学
- 東海学園大学
- 至学館大学
- 星城大学
- 愛知大学
- 名古屋学院大学
- 名古屋産業大学
- 名古屋経済大学
- 名古屋大学
- 大同大学
- 名古屋外国語大学
- 名古屋市立大学
- 南山大学
- 愛知東邦大学
- 愛知淑徳大学
- 名古屋工業大学
- 名古屋市立大学
- 愛知教育大学
- 豊橋技術科学大学
愛知県内のみで構成されるリーグですが、加盟校は全国でも有数の校数を誇っています。歴史的にはスポーツ名門の中京大、その後も愛知工大、愛知学院大が明治神宮大会で実績を残しましたが2000年代以降は全国での実績はやや低迷。
1つの転機は90年代後半に伝統校のみでリーグ独立構想があったものの頓挫して、有力校が下部転落のペナルティを受けたことで他リーグに高校生が流れ始めたこともあるでしょう。
その後は強化校も増えたことで激戦の様相を呈しており、全国でも上位進出を期待したいです。
- 西崎幸広(愛知工業大・元日本ハム)
- 大豊泰昭(名古屋商科大・元中日)
- 石川歩(中部大・ロッテ)
- 岩瀬仁紀(愛知大・元中日)
- 浅尾拓也(日本福祉大・元中日)
東海地区大学野球連盟
レベル
【静岡学生リーグ】
- 静岡大学
- 東海大学海洋学部
- 日本大学国際関係学部
- 静岡産業大学
- 静岡理工科大学
- 常葉大学浜松キャンパス
- 常葉大学富士キャンパス
- 聖隷クリストファー大学
【岐阜学生リーグ】
- 中部学院大学
- 朝日大学
- 岐阜協立大学
- 岐阜大学
- 岐阜聖徳学園大学
【三重学生リーグ】
- 皇学館大学
- 四日市大学
- 鈴鹿大学
- 三重大学
- 近畿大学高専
愛知以外の東海3県で構成される連盟。
かつては3県をまたいだ2部リーグ制でしたが、移動負担を考慮して県ごとのリーグ戦後に連盟代表を決定する方式に1999年から変更されました。
以降は中京学院大が大学選手権優勝、また中部学院大を含めて活躍するプロ野球選手を輩出する実力も抜き出た存在として成長しています。
- 菊池涼介(中京学院大・広島)
- 野間峻介(中部学院大・広島)
- 吉川尚輝(中京学院大・巨人)
- 高橋朋己(岐阜聖徳学園大・西武)
北陸大学野球連盟
レベル
- 福井工業大学
- 金沢星稜大学
- 金沢学院大学
- 高岡法科大学
- 富山国際大学
- 金沢大学
- 富山大学
- 北陸大学
- 金沢工業大学
- 金城大学
- 石川高専
北陸3県で構成される連盟。
連盟をリードしてきたのは福井工大で、70年代から全国にも登場しており90年代までほぼ独壇場という状態でした。
以降は金沢学院、金沢星稜など野球部強化としては新興の大学がその牙城を少しづつ崩し始めました。
選手は地元以外にも関東、西日本からも集まって腕を磨いています。そろそろ悲願の全国優勝も含めてリーグの名前を全国に広めて欲しい時期です。
- 伊藤敦規(福井工業大・元阪神)
- 水尾嘉孝(福井工業大・元オリックス)
- 泉圭輔(金沢星稜大・ソフトバンク)
関西
関東に対抗してきた歴史、伝統校はやや苦戦も新興勢力の台頭は著しい
関西学生野球連盟
レベル
- 近畿大学
- 立命館大学
- 関西大学
- 関西学院大学
- 同志社大学
- 京都大学
東京六大学野球に対抗するリーグとして1982年に独立して誕生しました。
そのため、関西地区の伝統校が揃っています。
球場は固定でなく甲子園も含めて近畿地区の複数地域で開催しています。
しかし、人気面ではラグビー、アメフト等の関西学生スポーツに比較するといま1つであり、野球も70年代までは全国上位であったものの地方の台頭や東京へ有力選手が流れてしまうこともあって実績はやや物足りない印象です。
- 糸井嘉男(近畿大・阪神)
- 村山実(関西大・元阪神)
- 田口壮(関西学院大・元オリックス)
- 宮本慎也(同志社大・元ヤクルト)
- 古田敦也(立命館大・元ヤクルト)
関西六大学野球連盟
レベル
- 龍谷大学
- 京都産業大学
- 大阪学院大学
- 大阪商業大学
- 大阪経済大学
- 神戸学院大学
設立は関西学生野球都同時期で「関西六大学」という名称ですが、位置づけとしては東都や首都大学野球に近いです。
近畿でも有力選手は関西学生に流れる傾向にあり、また野球部を強化する新興校も他リーグに増えたことで選手のレベルはあまり安定しません。
そのなかで大阪商大は一時の低迷を経て復活し、全国でも勝利をあげるようになりました。
また伝統の「産龍戦」を戦う龍谷、京産大にも全国での躍進を期待したいところです。
- 斉藤明夫(大阪商業大・元大洋)
- 平野佳寿(京都産業大・ダイヤモンドバックス)
- 山本樹(龍谷大・元ヤクルト)
- 谷佳知(大阪商業大・元オリックス)
京滋大学野球連盟
レベル
- 佛教大学
- 京都先端科学大学
- 花園大学
- びわこ成蹊スポーツ大学
- 大谷大学
- 京都教育大学
- 滋賀大学
- 京都工芸繊維大学
- 京都薬科大学
- 滋賀県立大学
- 京都外国語大学
- 京都府立大学
関西大学野球連合時代からの変遷はありますが、現在のように京都・滋賀の加盟校で固定されてからは強化校が限られており佛教大がその実力を示してきました。
その後は京都学園(現・京都先端科学大)が台頭しましたが、他校はやや離された状況です。
エリアの限定性もあって、地元出身選手が多いことも特徴であり学生野球の牧歌的な雰囲気を残しているリーグです。
- 丸尾英司(佛教大・元オリックス)
- 大野雄大(佛教大・中日)
- 関口雄大(滋賀大・元日本ハム)
近畿学生野球連盟
レベル
- 奈良学園大学
- 大阪工業大学
- 阪南大学
- 大阪教育大学
- 和歌山大学
- 大阪市立大学
- 神戸大学
- 大阪大谷大学
- 大阪観光大学
- 大阪学院大学
- 太成学院大学
- 大阪府立大学
- 兵庫県立大学
- 大阪大学
- 奈良教育大学
- 羽衣国際大学
- 神戸医療福祉大学
- 奈良大学
- 大阪薬科大学
- 大阪歯科大学
現リーグ構成後は奈良学園大(旧・奈良産業大)が突出して強さを発揮しています。
その他私立で積極的な強化を進める大学が少ないためか、国公立大が1部リーグでプレーして時々全国へも顔を出すことがあるのは特徴です。
その意味でジャイアントキリングが起こる可能性を残している数少ないリーグとしては面白さがあります。
2019年春に131季ぶりの優勝を果たした大阪工大の今後の動向にも注目です。
- 湯舟敏郎(奈良産大・元阪神)
- 宮本丈(奈良学園大・ヤクルト)
- 山井大介(奈良産大・中日)
阪神大学野球連盟
レベル
- 大阪体育大学
- 関西国際大学
- 大阪産業大学
- 天理大学
- 甲南大学
- 関西外国語大学
- 帝塚山大学
- 大阪電気通信大学
- 追手門学院大学
- 桃山学院大学
- 神戸国際大学
- 姫路獨協大学
- 流通科学大学
- 摂南大学
- 大阪経済法科大学
- 宝塚医療大学
- 関西福祉大学
- 兵庫大学
現行の構成校となって以降は大阪体育大が大学選手権優勝も含めて抜けた実績を残しています。
そのなかでも新興の関西国際大はPL学園、神戸製鋼野球部出身の首脳陣が強化に加わって全国大会でも好成績をあげています。
天理大などスポーツ系の私大が多く加盟しているためリーグ戦から接戦が展開されます。
また在学中から注目された上原浩治の存在は連盟のレジェンドとなっています。
- 上原浩治(大阪体育大・元巨人、レッドソックス)
- 益田直也(関西国際大・ロッテ)
- 藤瀬史朗(大阪体育大・元近鉄)
- 小山雄揮(天理大・楽天)
中国、四国
関西、九州に挟まれてやや存在感が薄いもののチーム力で勝負する
中国地区野球連盟
レベル
- 環太平洋大学
- 徳山大学
- 東亜大学
- 福山大学
- 岡山商科大学
- 吉備国際大学
- 至誠館大学
- 岡山大学
- 広島文化学園大学
- 山口大学
- 島根大学
- 川崎医療福祉大学
- 岡山理科大学
- 鳥取大学
- 島根県立大学
- 尾道市立大学
- 比治山大学
- 倉敷芸術科学大学
- 広島国際大学
- 岡山県立大学
岡山、山口と広島(広島六大学以外)のエリアで構成されており、強化する新興私立大学が増えていることで優勝争いは激しくなっています。
東亜大はかつて明治神宮大会で初出場優勝、その後も優勝経験があります。
また環太平洋大学も神宮大会に強く準優勝のほか、近隣リーグとの決定戦を経て連続出場の機会を得ています。
関西と九州に挟まれて選手獲得も難しいなかで意地を見せています。
- 亀澤恭平(環太平洋大・中日)
- 又吉克樹(環太平洋大・中日)
- 松本直晃(環太平洋大・西武)
広島六大学野球連盟
レベル
- 広島経済大学
- 近畿大学工学部
- 広島大学
- 広島工業大学
- 広島国際学院大学
- 広島修道大学
名前の通りに広島エリアの六大学固定リーグです。
試合会場は主に大学グランドを使用していることもあって認知度は高くありません。
リーグを引っ張ってきたのは近大工学部(かつては呉、現在は東広島)と広島経済大で、ここからはプロ野球を代表するスラッガーとなった柳田悠岐(ソフトバンク)が大卒でプロ入りしています。
国立の広島大も久々の優勝を果たすなどリーグ全体のレベルアップにつながっています。
- 佐野重樹(近大工学部・元近鉄)
- 柳田悠岐(広島経済大・ソフトバンク)
- 森原康平(近大工学部・楽天)
- 尾仲祐哉(広島経済大・阪神)
四国地区大学野球連盟
レベル
- 松山大学
- 愛媛大学
- 四国学院大学
- 高知大学
- 高知工科大学
- 徳島大学
- 徳島文理大学
- 香川大学
- 鳴門教育大学
- 徳島大学医学部
- 香川高専
- 新居浜工業高専
四国4県の大学、高専で構成されています。
チームの大半が国公立であるため、90年代以降は私学の松山大、四国学院大が2強を形成していましたが選手はほぼ四国エリアで残ったメンバーで有力選手は関東、関西へ進むために全国での成績も突出した結果はありませんでした。
そのなかでプロ入り選手も輩出しており、地道な活動でも取り組み次第ではトップレベルを目指せることを示しています。
- 高野圭佑(四国学院大・阪神)
- 天野浩一(四国学院大・広島)
- 福田岳洋(高知大・元DeNA)
九州、沖縄
潜在能力の高い選手の宝庫、九州地区は関東にも対抗できる力
九州六大学野球連盟
レベル
- 福岡大学
- 九州国際大学
- 西南学院大学
- 北九州市立大学
- 九州大学
- 久留米大学
福岡県内の伝統校6校固定のリーグ。
私大の雄である福岡大、西南学院大は西福戦としての伝統を継承しています。
戦績は福岡大、九州国際大(旧・八幡大)の私立2強が全国切符を多く掴んで、プロ野球へも選手を輩出してきました。
そのため波乱は少ないものの中田賢一投手(ソフトバンク)を擁して躍進した北九州市立大や復活の兆しを見せている西南学院の存在など固定リーグながら勢力図の変化を期待したいところです。
- 中田賢一(北九州市立大・ソフトバンク)
- 梅野隆太郎(福岡大・阪神)
- 松山竜平(九州国際大・広島)
福岡六大学野球連盟
レベル
- 九州産業大学
- 九州共立大学
- 福岡工業大学
- 福岡経済大学
- 九州工業大学
- 福岡教育大学
関西以外の地方では唯一、6校固定のリーグが並立する福岡でやや歴史の新しい大学が揃います。
実力面では古くから抜けた存在で、九州産大は80年代から多くのプロ野球選手を輩出し、2000年代以降も全国で上位進出の常連として復活しました。
またその間で躍進したのが九州共立大で新垣渚、大瀬良大地などプロからも高い評価を受ける選手を送り出しています。
相乗効果か、全校から過去にプロ野球選手が誕生しています。
- 大瀬良大地(九州共立大・広島)
- 新垣渚(九州共立大・元ソフトバンク)
- 高良一輝(九州産大・日本ハム)
- 大村孟(福岡教育大・ヤクルト)
九州地区大学野球連盟
レベル
- 日本文理大学
- 別府大学
- 第一工業大学
- 東海大学九州キャンパス
- 久留米工業大学
- 西日本工業大学
- 近畿大学産業理工学部
- 宮崎産業経営大学
- 沖縄大学
- 崇城大学
- 大分大学
- 長崎国際大学
- 長崎大学
- 立命館アジア太平洋大学
- 福岡県立大学
- 九州歯科大学
- 福岡歯科大学
- 折尾愛真短期大学
- 熊本大学
- 熊本学園大学
- 宮崎大学
- 宮崎公立大学
- 南九州大学
- 九州保健福祉大学
- 鹿児島大学
- 鹿屋体育大学
- 鹿児島国際大学
- 名桜大学
- 沖縄国際大学
- 琉球大学
- 沖縄キリスト教学院大学
九州・沖縄全域をエリアとして多くの加盟校があります。
そのため固定リーグではなく、各地域の予選から春は決勝リーグ、秋はトーナメント形式で優勝校を決定します。
2016年から春は北部、南部で各1校の優勝校が大学選手権出場と枠が拡大、またかつては全出場校でのトーナメント形式を採用していました。
その経験を活かして継投策を採った日本文理大は大学選手権制覇を成し遂げています。
- 脇谷亮太(日本文理大・元巨人)
- 山中浩史(九州東海大・ヤクルト)
- 宮崎敏郎(日本文理大・DeNA)
全国のリーグランキング
1位:東都大学野球連盟
2位:東京六大学野球連盟
3位:関西学生野球連盟
4位:首都大学野球連盟
5位:関甲新学生野球連盟
ランキングは意見が分かれるところですが、全国での優勝回数だけでなくリーグ加盟校複数の実績を加味して、リーグの激戦度も考慮しました。
やはり東都大学は下部リーグまで含めて10校以上が1部リーグ優勝経験があり、多くの選手を輩出しています。
そして東京六大学も2000年代以降改めて戦力の充実、全国での結果が見られます。
以下は位置づけが難しいものの関甲新学生は上武大の強さが際立つなかで白鴎大も度々優勝、また各校からプロ選手が出ることも評価しました。
1位:四国地区大学野球連盟
2位:札幌学生野球連盟
3位:南東北大学野球連盟
やはり全国大会での戦績、1部リーグ所属校の顔触れから評価しました。
どうしても加盟校数が少ない=国公立大中心の構成、また特出した強化校がないと上のレベルで続ける選手も限られるために野球部の認知度も低くなりがちで結果的に高校時代に結果を残した選手は進学する可能性が薄くなってしまいます。
厳しい環境でも全国で躍進するチームが出てくることを期待しています。
大学野球リーグまとめ!
大学野球の連盟は独特な構成で成り立っています。
高校や社会人のように地区で画一的に分けていないため、複数県で構成される場合や連盟ごとの加盟校数の差、勝ち点制か勝率制(試合数)であるか、下部リーグの運営方法や入替戦の有無など単純比較できないことばかりです。
そのなかで全国大会(大学選手権、明治神宮大会)の注目度は高まっているようで、各連盟ともにそこに照準を合わせています。
この連盟ごとの大学野球文化の違いを楽しみながら、対戦でどのような試合展開をするかや応援を繰り広げるかなどもぜひ注目してみましょう。
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