【野球】満塁策とはどんな意味？戦術の狙い、メリットなどを解説！

満塁策とは、守備側が0アウト3塁や2・3塁などピンチを迎えた際に敬遠を使いながら意図的に塁を埋めてしまう戦術です。

試合も大詰めを迎え1点も与えられないような緊迫した場面で使われます。

それでは、この満塁策について具体的に解説していきます。

満塁策の狙い、メリット、デメリットとは

なぜ守備側は意図的に塁を与えるのか？

満塁策のメリットとデメリットを挙げながら解説していきます。

満塁策のメリット

 

他にも確率的なメリットもあります。

高校野球などのアマチュア野球では打率3割以上の打者は非常に多くいます。数字上では3打席に1本は安打が出る計算です。

満塁策を取ることでダブルプレーを取ることが出来れば、対戦する打者の人数を減らすことができ、結果、安打が出る確率も下げることが出来ると言えます。

 

満塁策を行う場合には、相手の打順や当日の打者の調子なども考慮することが大切な条件となります。

満塁策のデメリット

メリットが強調されているようにも見えますが、満塁策を行うシチュエーションや投手のコントロールなどによってはデメリットが明らかに大きくなる場合もあります。

その意味でも的確な状況判断が求められる戦術と言えるでしょう。

満塁策の成功シチュエーション

試合は中盤の5回。

2-4でソフトバンクが2点リードしているにも関わらず満塁策を取っています。

通常の満塁策は、試合も終盤を迎え1点を争うような場面で使われることが多い戦術ですが、この試合では中盤に満塁策を取っています。

理由は3つ。

そのような状況で下した満塁策。

先にメリットでも取り上げた「1アウトの時には本塁でのダブルプレーだけでなく、打球により別の塁でのダブルプレーも選択出来る」の良い例です。

 

この場面、三塁手は3塁ベースを踏み、その後、1塁へ送球しダブルプレーを成立させています。映像でも分かる通り、打球を捕球した位置が3塁ベースの近くだったことでこのようなプレーになっていますが、仮に本塁でのダブルプレーしか考えていなかった場合、捕球した位置と捕手との間で走者がいたため、走者に送球を当ててしまったり悪送球になるリスクがありました。三塁手は確実にダブルプレーが取れる方法を選んでいます。

解説者の「最悪の形になった」が印象的ですね。

満塁からの敬遠も！？

非常にレアなケースです。

サンフランシスコ・ジャイアンツのバリーボンズ選手。

ご存じの方も多いと思いますが、MLBの長い歴史でも最強打者と言われる打者の1人です。

バリーボンズの通算成績のうち、本塁打（762本）と四死球（2558個）は特筆すべき数字で、打率や長打率も高かった結果、敬遠されることも非常に多い選手でした。

 

2点リードで2アウト満塁、あと1人を抑えればダイヤモンドバックスが勝利する場面。

ここで絶対に守備側が行ってはいけないことは安打を打たれること。中でも長打を打たれることは絶対に避けなければいけない状況でした。

つまり、この場面でバリーボンズと対戦した場合、一発で同点や逆転されるリスクが非常に高いと判断をした結果でした。

 

余談となりますが、日本のプロ野球でも1975年の広島-中日戦で0アウト満塁からの敬遠がありました。これはシーズンも終盤を迎え、首位打者争いを両チームの選手が競っていたことを理由としている為、ここで扱っている満塁策とは全く別の意味となります。

満塁策まとめ！

満塁策は、メリットとデメリットをしっかりと把握した上で状況に応じて行いましょう。