メジャーリーグの中継を見ていると「スプラッシュヒット」という言葉を耳にすることがあります。
直訳すると「水が飛び散る一打」ということになりますが、これはサンフランシスコ・ジャイアンツが本拠地とするAT&Tパークにて場外ホームランを打った際、球場外にある海に飛び込む様子を指しています。
また、スプラッシュヒットという言葉はジャイアンツで活躍、ホームランを量産した大打者バリーボンズの代名詞ともなっています。
スプラッシュヒットが生まれるAT&Tパークの特徴
AT&Tパークという球場は特徴的な形をしています。
この地図からもわかるように、球場のすぐ外が海になっています。
また、この球場のライトスタンドは狭く作られているため、他の球場に比べて場外ホームランが出やすい形状となっているのです。
場外ホームランが出やすいライトスタンド
球場のすぐ外が海になっている
この2点からスプラッシュヒットは生み出されるのです。
この映像からもわかるように、スプラッシュヒットを期待している人は球場内だけではありません。海ではボートに乗って、スプラッシュヒットを待ち構えているファンもいるのです。
また、ホームランが水に飛び込むという点でいうとレイズが本拠地としているトロピカーナフィールドにあるエイが泳ぐ水槽(タンクヒットと呼ばれる)、ダイヤモンドバックスが本拠地としているチェイスフィールドにあるスイミングプールなどに打球が飛び込むというシーンも見られます。
ちなみに、パイレーツが本拠地とするPNCパークの場外にも川があるため、場外ホームランを打てばスプラッシュヒットとなるのですが、こちらは146mほどの飛距離を出さないと川までは到達しないということで、AT&Tパークに比べるとかなり難易度は高めとなっています。
以下の動画では、そんなPNCパークでのスプラッシュヒットも見られるのでおススメです。
バリーボンズによって認知されるようになったスプラッシュヒット
日本でもスプラッシュヒットが認知されるようになったのは、バリーボンズのおかげでしょう。
メジャーリーグ最多の762本のホームランを放ったバリーボンズはジャイアンツに所属した15年の間、スプラッシュヒットを量産しました。そして、スプラッシュヒットという言葉は彼を表す代名詞としても使われるようになりました。
特に、ボンズがメジャーシーズン記録となる73本塁打を放った2001年シーズンにおいては、日本でもスプラッシュヒットの映像がたびたび放送されていたので記憶に残っている方も多いでしょう。
まとめ!
- AT&Tパーク場外にある海に飛び込む場外ホームランのこと
- バリーボンズの代名詞ともなっている
- PNCパークでもスプラッシュヒットは生まれるが、難易度が高い
- 水に飛び込むという点ではトロピカーナフィールドにあるエイが泳ぐ水槽(タンクヒット)、チェイスフィールドにあるスイミングプールなどもある