野球用語のセットアッパーとは、クローザーにつなぐ投手のことです。主に勝ちパターンで登板する投手で、試合の最後を締めくくるクローザーの前に投げる投手。
セットアッパーという言葉を野球中継でも耳にしますが、中継ぎとの違いやその役割について解説します。
セットアッパー、中継ぎの違いは?
野球には、一般的に先発、中継ぎ、抑えのような役割というものがあります。
中継ぎの投手は、先発と抑えの間に登板する投手です。中継ぎの中にも色々な役割があります。ロングリリーフや敗戦処理そして、中継ぎの役割の1つにセットアッパーがあります。
- セットアッパー
- ロングリリーフ
- 敗戦処理 など
ロングリリーフは先発が早めに交替した場合やアクシデントなどの場合に長いイニングを投げる中継ぎ投手です。ロングリリーフの場合には2~3イニング投球するのが一般的です。
敗戦処理とは、名前の通り敗け試合に登板する投手で、勝ちパターンの投手を温存して試合を終わらせるのが役割です。勝ちパターンのピッチャーよりも力が落ちる。
セットアッパーは、勝ちパターンもしくは接戦で、登板します。セットアッパーはクローザーにつなぐための投手です。そのため、失点は許されません。よい形でクローザーにつなぐのが役割です。
その評価方法としてホールドというものがあります。ホールドは野球用語で、一定の条件を満たしている救援投手に記録される投手記録のことです。
セットアッパーに適任の投手の特徴は
セットアッパーに適任の投手とは、いったいどのような投手なのでしょうか?以下のような条件が適任と言われています。
- ウイニングショットを持っている。
- コントロールが良いピッチャー
- 精神的に強い
セットアッパーは、クローザーと違い最終回に登板するわけではありません。
つまり、まだ試合がどちらに転ぶかわからないという場面で、良い形でクローザーにバトンタッチできるように投球しなければなりません。そのため、決め球を持っている投手、それからコントロールの良いピッチャーなどが適任です。
セットアッパーとして有名な選手
セットアッパーとして有名な選手にはどのような選手がいるのでしょうか?プロ野球の記録で見てみると、ホールドのシーズン記録を参考にしてみると以下のような選手があげられます。
浅尾 拓也(アサオ タクヤ) 元中日
浅尾拓也(アサオ タクヤ)
【2010年度の成績】
登板数72 ホールド47
中日のセットアッパーと言えば、この人。
クローザーの岩瀬投手につなぐためのセットアッパーとして活躍。最優秀中継ぎ投手に輝くなど中日のリーグ優勝に大きく貢献した。日本新記録となる47ホールドを記録するなど大活躍。
久保田 智之(クボタ トモユキ) 元阪神
久保田智之(クボタ トモユキ)
【2007年度成績】
登板90 ホールド46
ウィリアムス、藤川球児とのJFKという勝利の方程式で活躍。抑えに回ることもあったが、2007年には46ホールドを記録、最優秀中継ぎ投手を獲得。トルネード投法が特徴的。
山口 鉄也(ヤマグチ テツヤ) 元巨人
山口鉄也(ヤマグチ テツヤ)
【2012年度成績】
登板72 ホールド44
山口鉄也投手は、通算273ホールドをあげている左投手。9年連続60登板をするなど貴重なセットアッパーとして活躍。スライダーやカットボール、チェンジアップなどを武器に左の強打者を封じる姿が印象に残る。
ジェフ・ウィリアムス 元阪神
ジェフ・ウィリアムス
【2007年度成績】
登板60 ホールド42
ウィリアムスは、JFKの1人。この人の大きな特徴はなんといっても鋭いスライダー。有名なのが、そのキレが凄すぎて、空振りした後にバッターのお腹にあたる。それほど、この人のスライダーを攻略するのは容易ではなかった。
野球用語セットアッパーとは?まとめ!
野球用語のセットアッパーとは、主に勝ち試合や接戦において、クローザーの前に投げる投手のことをいいます。
クローザーにつなぐための重要なポジションとなります。強いチームの場合良いクローザーだけでなく、良いセットアッパーもいるという場合が多いです。
クローザーだけでなく、セットアッパーの働きにも注目して見ると面白いですよ。
- 主に勝ち試合や接線において、クローザーの前に投げる投手
- 決め球を持っていて、コントロールの良い投手が適任
- 日本では浅尾投手、久保田投手、山口投手、ウィリアムス投手などがセットアッパーとして有名