滋賀県の高校野球は全国的な激戦区である近畿にあって、かつては京都の壁が厚く甲子園に代表校を送り出すことも難しい時期がありました。
そのため、以降も苦戦を強いられましたが各校の指導者が独自の戦略を用いて県内及び全国の上位校に一泡吹かせるような実績が重ねられています。
令和の時代には滋賀が強豪県として認知されるようになるのか、その動向に注目です。
- 近江ブルーの勢い 近江高校
- 伝統校の底力 彦根東高校
- 滋賀代表の誇り 比叡山高校
- 「八商」の威力 八幡商業高校
- データ野球を実践 膳所高校
⇒【高校野球】どこが強い県??甲子園で活躍している都道府県の特徴と実績などを紹介!
近江高校
平成の時代に滋賀を代表する高校野球の名門としての位置を確立しました。
ユニフォームは琵琶湖をイメージしたブルーが鮮やかな印象です。
平安高校出身の多賀監督は副校長も務めましたが、野球部を全国でも勝てる強豪校に育て上げました。
2001年夏の大会では3人の投手を駆使して県勢初の準優勝を飾りました。
以降も特に投手力を中心して、全国の上位校に競り勝つ野球を展開しています。
彦根東高校
政財界にも多くの卒業生を送り込んでいる県内でも有数の公立進学校です。
そのためか、野球部は県内でも他の強豪校に勝てる実績は乏しいものでした。
それが2013年夏の甲子園に初出場を果たすと、県内でも自主性を重んじた野球に憧れる入部者が増えたことで以降も全国舞台に立つようになり、2018年のセンバツでは慶応に勝利の後、花巻東に対して0-1の惜敗ながら見事な接戦を演じて実力を示しています。
比叡山高校
名前からも滋賀を代表する存在の仏教系私立校です。僧侶を養成する学科もあることが特長です。
野球部は1979年に県勢初の勝利をもたらした功績が大きいですが、前年のセンバツで甲子園初の完全試合で敗れるという屈辱からのリベンジでした。
県内でも進学校に近い存在であり、私立校ながらも主に地元選手を中心にチームを構成しており今後も滋賀の代表として歴史を刻んでいくことでしょう。
八幡商業高校
「近江商人」を育てる学校として非常に長い歴史を誇る学校です。
過去には大手企業の複数の社長や首相までも輩出しています。野球部は80年代はまさに代表の常連校として不動の地位を築いていました。
全国では上位進出が難しいながらも2000年代も私学に対抗して甲子園の土を踏んでいます。
プロ野球では12球団を代表する投手となった則本昂大選手がOBとして有名になりました。
膳所高校
ユニフォームの胸には「Z」で「ぜぜ」高校と読みます。
創立120年を超える歴史があり、京都大学などに毎年複数の合格者を出す進学校です。
部活動は「班」と呼びますが、野球班の特長は高校野球では珍しく専門のデータ班を構成して相手校の特性から守備位置などを変えるデータ野球を徹底しています。
センバツ出場でも注目されましたが、強豪私学に勝つための頭脳野球が今後どのように発展していくのか注目されます。
⇒高校野球の強豪校まとめ!都道府県ごとに学校の特徴などを紹介!
滋賀県の強豪校まとめ!
滋賀の高校野球では近江、比叡山の私学2強が90年代以降はリードしてきました。
またこれまで能力の高い選手は京都など他の近畿地区強豪へ流れてしまう傾向もありました。
そのなかで、平成の晩年になって彦根東や膳所といった選手確保も難しい公立校が工夫を凝らした練習や対策を打ち出して新しい野球を展開しています。
力勝負だけではないこうした野球が今後もどのように発展するか期待されます。
- 近江ブルーの勢い 近江高校
- 伝統校の底力 彦根東高校
- 滋賀代表の誇り 比叡山高校
- 「八商」の威力 八幡商業高校
- データ野球を実践 膳所高校