沖縄県の高校野球は、春夏ともに甲子園優勝の実績を残していることからも全国でも上位の実力を持つ地域です。
身体能力の高い選手が揃っていることに加えて、地理的な側面からそれほど県外に選手が流れにくいような背景もありました。また環境的にはプロスポーツチームが春先にキャンプを行うように気候としてもトレーニングに適しています。夏の大会は主に全国で最初に代表校が決定するため準備期間も十分にあるのです。
- 春夏連覇の偉業 興南高校
- 個々の能力も高い 沖縄尚学高校
- 期待の公立校 糸満高校
- 石垣島の星 八重山商工高校
- 復活はあるか 沖縄水産高校
⇒【高校野球】どこが強い県??甲子園で活躍している都道府県の特徴と実績などを紹介!
興南高校
沖縄の高校野球界でインパクトを残したのは甲子園春夏連覇の実績を残した興南高校です。
私立校として早くから県内では突出した存在としてリードしてきました。
阪神で活躍した仲田幸司や琉球トルネードこと島袋投手(ソフトバンク)など好投手も輩出しています。
OBである我喜屋監督は沖縄県人の楽天的な性格を肯定せずに、負けず嫌いの精神を選手に植え付けてきました。
時代は変わっても沖縄の高校野球を引っ張っていくチームとして注目されます。
沖縄尚学高校
私学が少ない沖縄で興南に続いて台頭した高校です。1999年のセンバツ優勝で初めて沖縄に優勝旗を持ち帰りました。
地元で学習塾を展開する母体が経営に入ってからはスポーツはもちろん、県内で進学校としても認知度が高い学校です。そのために能力の高い選手が集まり、練習環境も他校に比べて充実しています。
2度目のセンバツ優勝に導いた東浜巨(ソフトバンク)と嶺井(DeNA)のバッテリーはプロ野球でも実力を発揮しています。
最初のセンバツ優勝メンバーが監督を務めていることもあって、再度の奮起が期待されています。
糸満高校
沖縄では私立校が少ないことや交通事情から移動が難しいこともあって、各地の公立校も一定の実力を備えているといえます。
実際に校数が少ないなかで、1回戦から接戦になったり強豪校が早くに敗れることもあります。
2010年以降で最も勢いがあるのは糸満高校です。歴史は長く、沖縄の高校野球を引っ張った故・裁監督(沖縄水産など)はこの学校の出身です。
甲子園にも春夏それぞれ出場を果たしましたが、巨人で飛躍が期待される宮國投手、DeNAで活躍する神里選手を輩出しているように選手の能力を活かした指導によってこのチームを志す球児も増えています。
八重山商工高校
全国の高校野球ファンにも「手作りのチーム」として人気があったのは石垣島の八重山商工です。
県内でもやはり本島のチームが強豪として実力を示すなかで、島内の少年野球から一緒にプレーしたメンバーが集まって同校を甲子園に初出場させました。しかも春夏連続で全国の強豪を相手に接戦を演じています。
当時率いた伊志嶺監督は少年野球から一貫して指導しており、普段は自営業をしながら選手の生活まで面倒を見ていました。今後も語り継がれるであろう家族的なチームでした。
沖縄水産高校
沖縄の高校野球を語るうえでレジェンド的な存在になっている高校です。
全国でも珍しく水産高校として甲子園常連校として数々の実績を残してきました。特筆すべきは1990、91年と2年連続で夏の甲子園準優勝という戦績は大いに沸かせました。
熱心な指導で知られる故・裁弘義監督が全国でも戦えるチームとして徹底的に鍛え上げました。
水産高校として寮を持っていたり、県内全域から入学できるなどの背景も当時の強さの要因になっていたようです。
私学の台頭もあって、厳しい状況ではありますが今後の活動を見守りたいです。
⇒高校野球の強豪校まとめ!都道府県ごとに学校の特徴などを紹介!
沖縄県の強豪校まとめ!
沖縄の高校野球は全国のファンからも熱い視線が集まっています。
指笛や沖縄音楽による独特の応援も雰囲気を盛り上げていますし、夏の大会では選手の奮闘ぶりに心を打たれる人も多いでしょう。
そしてこれまでに活躍したチームには忘れられないストーリーがあるために他県のファンも多いことが特徴です。身体能力が高い選手も多いために、将来的にはさらに上のレベルで活躍できる期待も高まります。
- 春夏連覇の偉業 興南高校
- 個々の能力も高い 沖縄尚学高校
- 期待の公立校 糸満高校
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- 復活はあるか 沖縄水産高校