「中継から良いボールが返って来た~!タッチアウト!!」
実況アナウンサーが声を張り上げ、興奮気味に発する言葉をテレビやラジオを通じて耳にしたことがあると思います。
内野手と外野手の連携プレーの代名詞とも言える中継(カット)プレー。
ここでは、中継(カット)プレーについて解説を行って参ります。
中継(カット)プレーが重要なワケ
外野手が打球を捕球した後に、既存の走者や打者走者をアウトにしたり、より先の塁へ進塁をさせないためにも中継(カット)プレーは非常に重要な意味を持ちます。
また、このプレーがうまく出来た時にはプレイヤーの士気も上がり、一気に試合の流れを変えることが出来るビックプレーになることもあります。
中継(カット)プレーをうまくするためには、いかに効率よくスピーディーに行うかがポイントで、それを行うためには様々なシチュエーションで練習を繰り返すことが求められます。
カットマンに求められるもの
中継(カット)プレーで重要な位置づけとなるカットマン(中継で外野手からの送球を捕球し、走者の状況に合わせて送球を行う選手)に求めれる共通事項についてです。
① 外野手が投げやすいように大きな的を作る(両手を広げる、声を掛けるなど)
※外野手が送球しやすい状況を作り出す。
② 外野手の捕球位置と自身が送球をしようとする塁上の線上にポジショニング
※送球距離を最短にするとともに時間を最短にする。
③ 外野手の肩の強さと自身の肩の強さを計算したポジショニング
※ワンバンドや悪送球による時間のロスを作らないためにも日ごろのキャッチボールからチームメイトの状況を把握しておく。
④ 外野手からのボールを捕球する時には、捕球から送球までにかかる時間を短縮するために半身となる(捕球後に180度振り返らないようにする)
※振り返る時間もロスと考えること。また、振り返りが大きいほど体に遠心力が働き、その後の送球の精度が落ちる。
⑤ 外野手からのボールを捕球する時には、ボールを迎えに行っての捕球は避け、自身が送球する方向に下がりながら捕球する
※外野手のボールを捕球した後には送球の体制に移る必要があります。下がりながら捕球をすることで自信が投げる早急にも勢いが付きます。
このことを踏まえた上で、中継の練習をする際に必要なコツについて解説を行って参ります。
中継(カット)プレーの練習のコツ
中継(カット)プレーをするために必要な練習は間違いなくキャッチボールです。
しかしながら、いつも通りのキャッチボールをしていたのでは上達はありません。
ここでは、中継(カット)プレーの基本となる練習方法を紹介します。
まずは、3人1組(4人1組でも可)を作ります。
3人1組の場合は、外野手2名、内野手1名(4人1組の場合は、外野手2名、内野手2名)が理想となります。
全員が内野手の場合は、ローテーションするなど工夫していただいても結構です。
チームは固定せずに色々なチームメイトと組ませることも大切です。
外野手が内野手を挟むように一直線に距離を取って並んでください。
最初は短い距離(小学生なら5m間隔)から始め、徐々に距離を伸ばしていきましょう。
距離を延ばすに連れ、間に入る内野手は、チームメイトの肩の強さを考えながら前後に距離を調整します。
練習を繰り返し行うことで、中継(カット)プレーの技術は身に付きます。
中継(カット)プレーまとめ
- 走者の捕殺や進塁阻止のための連係プレー
- チームの士気も上がり流れを変えるプレーにもなる
- 反復練習で身に付けられる
先ほど触れた中継(カット)プレーの練習で是非オススメしたいのが、目標のタイムを設定したり別の組と競わせる練習方法です。
総当たり戦やトーナメント戦などを行い、スピードを競わせることで技術力は一気に高まります。
この練習に限らず、目に見える目標値の設定や練習の中に競い合うゲーム性を持たせることはとても大事なことで、そこで生まれる子供たちの技術向上に対するコミュニケーションは、技術面だけでなくチーム力向上に欠かせないものとなります。