野球の試合では結果を左右する大事な局面が存在します。
このピンチを無失点で防げるかどうかというポイントで、時に極端な守備シフトをしいてピンチを乗り切ったり、はたまた、その極端なシフトが裏目に出て得点を許すケースもあります。
極端な守備シフトは打者のデータを読み取ったり、その時の投手の調子なども考慮したうえで行われるために定説は存在しませんが、その中でも代表的なシフトとしてあげられるのが「内野5人シフト」というシフトです。
ここでは、その成功例と失敗例を解説していきます。
内野5人シフトとは
投手と捕手を除く内野の守備は、通常、一塁手、二塁手、三塁手、遊撃手の4人で組まれています。
内野5人シフトは、その守備シフトに外野からの1人が内野に組み込まれ、総勢5人で内野の守備を強化し、外野は残った2人でカバーする守備シフトのことを言います。
この守備シフトの意図は、「3塁走者を絶対に帰したくない」ということにつきます。
0アウトや1アウトで3塁に走者がいる時に見られることがあり、2アウトの場合にはスクイズなどの作戦も行われないため、極端なシフトはほぼ組まれることはありません。
つまり、内野5人シフトは、スクイズなども含めた内野ゴロでは絶対に3塁走者を帰したくないという考えをもとに組まれるシフトと言うことが出来ます。
内野5人シフトの成功例
大リーグの試合では最先端のデータを元に、打者に応じた極端なシフトがしかれることはよく目にする光景ではあります。
その多くは、4人の内野手が打者の傾向に合わせて右や左に守備位置を大きくシフトするものですが、この動画は一・二塁間に4人、三遊間に1人と極端なシフトをしいています。
2-2の同点で迎えた延長12回の裏、1アウト満塁の場面でしかれたシフトでしたが、結果はその方向に打球が飛び、見事に失点を防いでいます。
打球が飛んだ位置からすると通常のセカンドの守備位置でもありますが、極端なシフトをしいたことが成功した例と言えます。
内野5人シフトの失敗例
内野5人シフトは、内野が強化されれば外野が手薄になるという、当たり前の弱点が生まれます。
シフトを組まずに普通の守備位置で守っていれば事なきを得ていたのではないかというケースも多く、YouTubeなどに投稿されているものの多くは、このシフトが失敗している動画だというのも頷けます。
点差は2点、回も6回の表と言う状況でしかれたシフト。
レフトを守っていた亀井選手が三遊間を守り、外野は残った2人が右中間と左中間を守るというシフトをしきました。
西岡選手が狙い撃ちをしたのかは分かりませんが、打球はセンターにフライがあがります。
そこには通常いるはずの選手はおらず、1点どころか2点を相手に献上するとともに、打った西岡選手も2塁まで悠々と達しています。
勝負ごとにおいて、「たられば」は禁句ではありますが、通常の守備位置だったらセンターフライでアウトカウントを増やし、タッチアップによる得点を防いでいた可能性もあります。
内野5人シフト以外の極端な守備シフト
極端な守備シフトの代表例は内野の5人シフトですが、この動画は外野の4人シフトです。
打者は高校時代の藤嶋選手(中日ドラゴンズ)。
高校時代は強打者でもあった藤嶋選手に対し、健大高崎(群馬)がしいたシフトです。
結果は手薄になってはいたものの、内野の正面に打球が飛び抑えています。
まとめ!
- 2アウト以外の場面で、失点を防ぎたいときに行われる極端なシフト
- 打者のデータ、投手の調子などをもとに状況に応じて行われる
- 失敗することも多く、成功率は低い
内野5人シフトは、見た目としては内野が強化され、内野ゴロであれば得点を与えることを安易に防ぐことが出来るように思われますが、実は、内野手にとっては非常に守りにくくなることも事実です。
成功例で取り上げた動画にもあるように、一見、成功はしていますが、捕球した選手からの送球はワンバウンドになっています。
何百何千回と守備練習を重ねている選手が、普段はあまり定位置として守らない場所に入ることで、普段は抱かない心理的な影響を与えてしまいます。
外野が手薄になることも含め、内野手を5人にするなどの極端なシフトの使用には慎重になった方が良いのかも知れません。