テレビでプロ野球の試合を観ていると、「どんな配球で攻めるのでしょうか?」、「今のリードは素晴らしいですね!」といったアナウンサーや解説者のコメントを聞いたことがあると思います。
「配球」や「リード」は、野球を楽しむ上での醍醐味の1つ言っても過言ではありません。
さて、先ほどのコメントに戻ります。
このコメントの中にある「配球」と「リード」という言葉をそれぞれ入れ替えた場合、どのような印象を持たれるでしょうか。
一般的には違和感もなく、大きな違いも感じることはないと思います。
しかしながら、「配球」と「リード」という言葉の意味にはしっかりとした違いがあります。
ここでは、そんな「配球」と「リード」の違いについて解説をしていきます。
配球とリードの違いは?
配球とは?
「投手の打者に対する投球の組み立て。球種やコースの変化などの取り合わせのしかたをいう。コンビネーション。」 ※goo辞書より引用
対戦する打者の様々なデータを元に、一番打ち取る可能性が高い球種やコースを組み立てることを言います。
リードとは?
「うまくできるように相手を導くこと。また、先頭に立って集団を導くこと。リードのうまい捕手。」 ※goo辞書より印象
当日の対戦打者の状況や投手の調子などを捕手が考慮し、データを元にした配球を考慮しつつも、より実践的に打者を打ち取りにかかることを言います。
辞書からも言葉の持つ意味の違いを感じ取ることは出来ますが、より明確にするのであれば、「配球 ⇒ 机上の論理」、「リード ⇒ 実践的戦略」と表すことが出来ます。
元千葉ロッテマリーンズの里崎智也さんの里崎チャンネルです。
「リードを勉強したら批判してもいいです!」というのはいかにも里崎さんらしい言葉ですが、元プロ野球選手が「配球」と「リード」の違いについて解説している動画となりますので、是非、ご覧ください。
配球とリードの違いを理解した上での野球
コロナ渦で見ることもなくなりましたが、以前は高校野球の試合会場で、強豪校と言われる学校の野球部員やマネージャーがライバル校のバッテリーや打者を偵察している姿をよく目にしたものです。
プロ野球だけでなく、社会人や大学・高校野球はもちろんのこと、今では少年野球でもデータを元に戦略を立てるチームが存在します。
監督やコーチ、バッテリーは、相手打者一人一人に対して、得意な球種やコース、ひっぱりが得意か流すのが得意かなど、様々なデータを入手して配球を練り試合に挑みます。
(動画内で里崎さんは120人分のデータを頭に入れていたと話されています)
しかしながら、100%そのデータ通りに選手が動いたとしてもすべてがうまくいくことはありません。
当日の打者の状況や試合展開など、実際に対峙した時の様々な状況を捕手は考えサインを出します。これがリードであり、捕手の力の見せ所ともいえます。
最近では、プロ野球のテレビ中継時に、打者にとって打率の高いコース(得意なコース)と低いコース(苦手なコース)が色分けして映し出されるようになりました。このデータは対戦相手のバッテリーであればもちろん持ち合わせている情報です。
それにもかかわらず、時に打者が得意とするコースに投げるように捕手はサインを出したりします。
そのような時に、「なぜそのようなリードをしたのか?」と考えるようになれば、今まで以上に野球の面白さに気が付くかもしれません。
配球・リードの違いまとめ
- 配球 ⇒ 机上の論理
- リード ⇒ 実践的戦略
今回取り上げさせていただいた動画「里崎チャンネル」。
さまざまな角度からの動画を出され、時に炎上することもあるようですが、この「里崎塾」については多くの高評価を得ています。
配球とリードの違いについて述べているLesson1以降もリードについて語っています。
興味のある方は、是非、ご覧ください。