東海地区は社会人野球界では2000年代以降で最大の激戦区といわれています。
この年代以降は関東や近畿を含む多くの地区で景気の状況もあって廃部や活動休止となるチームが相次ぐなかで
東海地区はチーム数が多く、全国に進出を狙える主要なチームは活動を続けていることが要因でしょうか。
また、この点で関東や関西の有力な選手もこの東海エリア各チームに加入するなどレベルアップも著しい注目の地区なのです。
- 野球もNo.1チームへ トヨタ自動車
- 全国の頂点に再び 西濃運輸
- 静岡代表の誇り ヤマハ
- 日本選手権で優勝 三菱重工名古屋
- 実力派選手が揃う Honda鈴鹿
トヨタ自動車
日本を代表する世界的企業の野球部ですが、平成に入るまでは全国舞台での実績は乏しいものでした。
そして、平成元年に久々に都市対抗出場を果たした際の捕手はあの古田敦也です。
その後2000年代頃からは積極的にチームを強化しており、金子千尋、吉見一起は高卒入部で才能を開花させ、荻野貴司、源田壮亮も腕を磨きました。
2016年に悲願の都市対抗野球制覇を成し遂げた立役者はベテラン佐竹功年投手とプロ出身・細山田武史のバッテリーで、以降も若手の見本となる重要な役割で試合に出場しています。
西濃運輸
カンガルー便で有名な運送会社で岐阜県大垣市が拠点。
かつて野球部は成績不振で一時休部の憂き目にあいましたが、復活後に安定した成績を残すと2014年に都市対抗野球で頂点を掴みました。
元来、会社や地元をあげたバックアップは手厚く、都市対抗の試合はローカル放送で中継があったり地元紙でも大きく報道されるほどの注目度です。
優勝時の大黒柱・佐伯投手は引退しましたが、再び輝きを放つ姿を見たいものです。
ヤマハ
浜松市に拠点を置き、楽器部門の企業チームとなっています。
かつては静岡県内では大昭和製紙、同じ市内に河合楽器というライバル関係がありましたがそれらの休部後は静岡で数少ない代表として東海地区の予選に臨んでいます。
旧名の日本楽器時代には都市対抗優勝経験もあり、平成以降はブラジル出身選手を積極的に受け入れるなど独自のチームづくりを続けています。
2016年には日本選手権で優勝を飾っており、都市対抗でも静岡に優勝旗を持ち帰る日が待ち遠しいです。
三菱重工名古屋
60年以上の歴史を誇る伝統あるチームです。
1993年に三菱自動車岡崎が分派した後は、新チーム構成で結果を出すまでに少し時間を要しましたが、2000年以降は本多雄一、高木勇人などをプロへ送り出すなど数少なくなった高卒選手の育成能力も高いことを示しています。
2018年に秋の日本選手権優勝を果たしてエース・勝野が中日へ入団しましたが、多様なタイプの投手を揃えるチームの特色は健在で今後も同エリアの各チームには脅威の存在となるでしょう。
Honda鈴鹿
三重県では長らく全国で戦える数少ない企業チームとして東海地区の代表権を掴んできました。
1994年には都市対抗野球優勝の実績を残しており、2010年以降は毎年のようにプロ入りする投手が出るなど好素材の選手入部、育成でも注目されています。
野手でもプロ入りすると思われた選手が続けて入部、レギュラー定着するなど全国から実力派の逸材がメンバーに顔を揃えているため勢いに乗れば再び全国の頂点に立つ可能性も高いと思われます。
埼玉のチームにも負けない活躍に期待したいところです。
東海地区の社会人チームまとめ!
紹介したチームはいずれも全国舞台で優勝経験があり、上位進出の常連といえる顔ぶれです。
他にも都市対抗優勝経験では2004年の王子、2014年の西濃運輸(岐阜)や東邦ガスも全国舞台に出場すると結果を残しており、まさに激戦区の様相を呈しています。
都市対抗の予選では2週間を超える日程で連日過酷な戦いが繰り広げられており、精神力も鍛えられる環境が選手を育てています。
まずはどこか1チームでも試合をチェックしましょう。